2011年12月10日、皆既月食が訪れる(その2)
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絵画的表現のような独特の欠け姿から始まった月食は、皆既食に入ると何にも例えられない赤い月が現れます。
恒星と惑星と衛星の直列の真ん中にいる思いは、あやしうこそものぐるほしけれ。
天文科学においても「月が昇る」などという天動説か文学的表現かという言葉を聞けば、誰においても人間の正常な超感覚的なものが支配するのでしょうか。
宇宙の広がりの中で、天体は自分を回っているのか自分が回っているのか危うくなるぐらっとする感覚、この天体の動きが人間にもたらす潮流のような力、その流れに浮遊する想い、それゆえにチャクラに響く感覚が、逆にその肉体的感覚によってかすかに地上に繋ぎ止められているような想い。
感覚を超えた高揚感と、情緒よりも深い切なさと。
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やがて目覚めを促すかのように弦月が現れはじめます。
赤い月は消え、まるで今までの出来事が夢であったかのように煌々とした満月に姿を変えます。
そして目が覚めるといつもどおりの不思議な月に、いつものどおりの幻想にもどっていくのです。
メモ:撮影時刻(写真上から)
皆既食終了直前23時55分
皆既食終了、部分食開始直後0時04分
関係するテーマの過去記事:
木星とその衛星が並ぶ
月と木星が接近
日輪の力
地球に最接近する月
雪の霊地にて、夕刻
遠い星を眺める
天文学も星座も神様も
新しい時間のはじまり
7月22日皆既日食
2007年の皆既月食の記事
(TETSUO ART GALLERYサイト内・写真とメッセージ2007年のページ)
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